■カシミヤの原毛あれこれ
カシミヤの原毛はカシミヤヤギ1頭からたった200グラム足らずしか採取されないと言われています。また採取された原毛にはどのようなグレードがあるのでしょうか?またどうやって他の素材と区別できるのでしょうか?そのカシミヤ原毛とはどのようなものなのでしょうか?
■カシミヤの原毛

僕たちの後ろの白い袋にはたくさんのカシミヤの原毛が入っています。これらは、カシミヤヤギの放牧農家から集められたカシミヤヤギのわた毛を、集積し、その後洗浄して汚れを取り除き、長さや太さを集約して集められたカシミヤ原毛なのです。これらカシミヤのいわゆるわた毛を紡績して糸にしていくわけです。この段階でカシミヤ100%であることを厳しく検査しています。事前に厳しくチェックしないと、いったん紡績工程が進んでしまうと元に戻すことができないため、カシミヤ100%の糸にならなくなってしまうからです。
■カシミヤ原毛検査

カシミヤの原毛が100%であるのかどうかという調査は顕微鏡を使用して行います。繊維は非常の細くて小さく、また似通っているので人間の目では判別できないのです。

人間の目では判別できにくいですが、顕微鏡だとすぐにわかります。上の左側の繊維図がカシミヤ原毛の姿です。その隣は羊毛、その隣はウサギ、アンゴラです。これらの原毛を顕微鏡で確認してカシミヤ以外の素材が混ざっていないかどうかを厳しくチェックしているのです。
■カシミヤ原毛のグレード

これはなんだかわかりますか?カシミヤの原毛を長い順番に並べたものです。人間もいろんなタイプの人間がいるのと同じように、カシミヤも生き物ですので、その毛についてもやはり個体差が存在します。一番上の長い毛は言うまでもなく優れた素材です。そして一番下の短い毛はやはり風合いも良くなく、ばさばさした感じになります。見た目で長さの差が6倍近くもあるわけですから、当然その品質の差もそれなりにあるわけです。このほか、カシミヤはその生息地(国)でも大きくグレードの差があります。内モンゴルのカシミヤは、外モンゴルは、ロシア、イランなどのものに比べて優れており、世界最高といわれます。
またカシミヤ原毛の中には、ホワイトカシミヤ、グレーカシミヤ、ブラックカシミヤなどともともとの色によってもグレードが別れてきます。
そして素材の太さにも個体差があるのです。寒すぎず暑すぎずちょうどいい環境で育つカシミヤヤギがいいとされています。内モンゴルではそういう意味では非常にいい環境の生息地だと言われています。
そして一番大事で重要なことは、一番上の長い素材を使ったホワイトカシミヤでもカシミヤ100%、一番下の短いカシミヤ素材を使って、しかもそれがホワイトカシミヤでなくてイラン産の太いものでもカシミヤ100%と名乗ることができるということなのです。
巷に異常に安いカシミヤが存在するとしたら、そういったことにカラクリがあると見てもいいかも知れません。








